2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

第18話 自分の心

何かがおかしい…… 白洛因が周りを見渡すと、周囲は荒野で、苔がカーペットの様に地面を覆っていた。彼が居たのは高原で、少し先は泥沼だったので、戦闘機内での判断は間違っていなかった。それにしても沼地ではなく、硬い地面に着地できたのは幸運だ。白洛因…

第17話 激しい戦い

空域に侵入してきたのは、国籍不明の偵察機だった。白洛因の戦闘機が離陸した後、この偵察機を探したが、偵察機は機体が小さく、赤外線も弱い為、レーダーによる検出と追跡が難しい。白洛因は肉眼で捜索し、優れた加速性能を駆使し、迅速に目標へ接近した。…

第16話 突然に

翌日、結婚することを顧威霆に伝えた。顧威霆は顧海が報告もせず勝手に決めたとしても、幸せそうだった。そして相手の事についても何も聞かず、ただ頷いた。息子は背が高く顔もいいのに浮いた話も無かったので、いつ結婚するのかと心配していた。その女性が…

第15話 素晴らしい日

12月25日から、顧海の会社は正式に休みに入った。ゲージに入れられていた女性たちは、美しい鳥のように、星が月を抱く短い時間を楽しむ為、男の居る場所へと飛んで行った。狄双も遂に解放されたが、白洛因は未だ忙しかった。顧海は青島へ行き、病院にいる闫…

第14話 感傷的な夜

顧海の会社の目の前にカフェがあり、闫雅静と顧海はそのお店にいた。「お母さんの状態はどうだ?」闫雅静は痩せ細り、以前のような光は目の中に無かった。「ダメみたい。広がってて、治療で治る希望はもう無いってお医者様が。患者の苦しみを軽減させる為に…

第13話 エスカレートする争い

顧海は会社から出て、駐車場へ向かおうとしていると、白洛因の車を見つけた。あいつ……顧海は少し嬉しかったが、それを顔に出すことなく、笑顔を見せない社長のイメージを保とうとして、その顔のまま、白洛因を探しに歩いた。しかし、その光景を見て顧海の顔…

第12話 情熱的な背の高い美女

三日後、白洛因は忙しい時間を割いて、お見合いへと向かった。それは白隊長がどれほどこのお見合いを重視しているかが見て取れる。女の子は少し早くカフェに着き、窓側の席に座って時々外を眺めて緊張を和らげていた。軍用車両がゆっくりと視界に入り、女の…

第11話 結婚への道

姜圆は顧威霆と七年間共に軍事施設に住んでいる。そのうち白洛因がこの家に訪れたのは数えられるほどしか無い。時々姜圆は息子を恋しく思い、夫の権力を使って白洛因のいる基地に行き、訓練を受ける息子の姿を見ていたので、ここ何年間かは姜圆の方が白漢旗…